中学・高校生の諸君へ
MENU »中学・高校生の諸君へ »第十八話 卒業おめでとう第十八話 卒業おめでとう
三年生の皆さん、卒業おめでとう。ぜひ、私からのお願いがある。生まれてから今までのアルバムを見返して欲しい。できるなら、親と一緒に思い出話でもしたらいい。そこには、家族や多くの友達も写っているかもしれないが、間違いなく主人公はあなたである。あなたを主人公とした物語があるはずである。たった十五年かもしれないが、それでもいろんな所へ行き、いろんな人と出会い、いろんな経験をしているはずだ。そのアルバムは、あなたが生きてきた証であり、あなたがいなければ一切意味をなさない。これからもそうである。そのことは忘れないで欲しい。ちなみに、私の妻は子供のアルバムを見るのが好きである。しょっちゅう見ているせいでアルバムはぼろぼろである。しかし、妻にとっては、そのアルバムは輝いて見えるのだろう。
卒業にあたり、あなたたちの親は、あなたたちに大きな期待と不安を持っている。しかし、どんなに期待しても、親が代わりにその期待に応えることはできないし、どんなに不安に思っても、親が代わりにその不安を払しょくすることもできない。やるのはあなたたちである。卒業は新たな所へ進む第一歩である。さあ、新しいアルバムの一ページを開こう。