中学・高校生の諸君へ
MENU »中学・高校生の諸君へ »第二十三話 バランス感覚第二十三話 バランス感覚
食事を例にとって見てもバランスが大事であることは言うまでもない。好きなものばかり食べたり、偏った食事になったりすれば体調を崩してしまう。それと同じようにあなたたちで言えば、勉強、対人関係、心というか精神的なものにも当てはまると思う。ひとつの教科だけは飛びぬけていい成績なのに、他の教科はダメ。ある意味、〝一芸に秀でる〟ことも大切ではあるが、中学生の時からそうであって欲しくない。いろんなことを広く、浅くでいいから学んでほしい。また、プロ野球で分業制、先発、中継ぎ、抑えみたいにそれぞれのスペシャリストがいるチームが強い傾向にあるが、それはチーム全体としてバランスがとれているからである。つなぎ役の2番バッターでも家に帰れば、エースで4番である。対人関係でも、好きな人だけと生きていけるはずもなく、自分の気持ちを我慢してでも一緒にやっていかなくてはいけない時もある。気配り、思いやり、空気を読むこともバランス感覚のひとつである。
あなたたちもいつか社会に出てくるだろう。今、会社はリーダーとなる人を求めている。リーダーに必要な条件は何?と聞かれたら、私だったらバランスのいい人と答えるだろう。今は意味は分からなくても、バランス感覚ということを頭の片隅に覚えていて欲しい。